「観光地の大きなホテルより、もっと素朴で昔ながらの温泉を楽しみたい」――そんな大人の温泉好きや旅好きにおすすめなのが、鹿児島県霧島市の 妙見温泉 田島本館 です。
霧島温泉郷の中でも、天降川(あもりがわ)の川沿いに佇む田島本館は、明治期から続く湯治宿。豪華さや派手さはありませんが、どこか懐かしい空気と美肌の湯が揃った、レトロ好きにはたまらない温泉です。
※今回霧島市全土を襲った水害により、被害に遭われた皆様に心よりお見舞い申し上げます。皆様のご無事と、一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。(8/10時点で)
※温泉も無事に復活し通常通り営業も再開しております。ただ、いまだに電話回線とインターネットが復旧しておりません。(8/24 時点で)
田島本館とは?歴史と雰囲気

田島本館は、明治時代から湯治場として親しまれてきた温泉宿。外観は素朴な木造建築で、館内には昭和レトロを思わせるタイルや家具が残っています。「杖いらずの湯」として地元民に愛された湯治湯です。
川のせせらぎを聞きながら過ごす時間は、まるで時代をタイムスリップしたかのよう。観光地化された温泉街にはない“懐かしさ”がここにはあります。
温泉の特徴と泉質・効能
源泉と泉質

田島本館の湯は、炭酸水素塩泉(重曹泉)。弱アルカリ性で、肌の汚れや古い角質を落とし、湯上がりはしっとりなめらか。いわゆる「美肌の湯」と呼ばれる泉質です。
※泉質の調査は「温泉分析書」に基づいて書かれています。専門の検査機関が水質を化学的に分析した公式データです。
効能
- 美肌効果
- 疲労回復
- 胃腸不調の改善
- 神経痛や関節痛の緩和
特に「ぬるめのお湯に長く浸かる」と効果を実感しやすいのが特徴。夏でも心地よく入れるのが魅力です。
三種の湯(神経痛の湯/きず湯/胃腸湯)は「杖いらずの湯」と称されています。
田島本館は、豪華さよりも“素朴さ”を味わう温泉。ぬる湯にゆっくり浸かりながら川音を聞く時間は、まさに心のリセットです。昭和の湯治文化を今に伝える貴重な一湯として、ぜひ一度体験してみてください。
体験ポイント|湯治文化を感じる時間
体験談:入館の瞬間
私が訪れたとき、玄関に一歩入ると大きな自在鉤をぶら下げた囲炉裏が!木の香りと温泉の匂いがふわっと漂いました。廊下を歩くたびに「ギシッ」と音がして、子どもの頃に祖父母の家へ遊びに行ったような懐かしさを感じました。まるでタイムスリップしたかのようで、「これぞ湯治宿」という雰囲気を味わいました。
長湯を楽しむ

田島本館のお湯は熱すぎず、30分以上の長湯が可能。地元の常連さんは、雑誌を持ち込んだり、静かに川の音を聞きながら入浴を楽しんでいました。

杖をついて入られたお客様が、帰られるときには杖を忘れて帰られるというくらい神経痛の湯、きず湯、胃腸の湯3種類の温泉の名が有名になり、それが田島本館のキャッチコピーになっているみたいです。(個人差があるので効果はそれぞれです。)
川沿いの環境

窓を開けると目の前には天降川。季節ごとに変わる景色と川風が、温泉体験をより特別なものにしてくれます。特に夏の夕暮れ時は、川面に反射する光と温泉の湯けむりが幻想的です。
宿泊と日帰り
昔ながらの湯治宿スタイルで素泊まりが基本。自炊も可能で、長期滞在する常連客も多いそうです。日帰り入浴も受け付けており、気軽に立ち寄れるのも魅力です。
体験談:湯上がりの心地よさ
湯上がりに縁側へ腰掛け、川風を浴びながら髪をタオルで拭いた瞬間、体の芯はぽかぽかなのに風はひんやり。そのコントラストが心地よくて、「ああ、またここに戻ってきたい」と自然に思わせてくれました。
基本情報とアクセス
施設名 | 田島本館 |
住所 | 鹿児島県霧島市隼人町嘉例川4366 |
電話番号 | 0995-77-2205 |
営業時間(日帰り) | 10:00〜20:00 |
料金 | 日帰り500〜800円/宿泊8,000円〜 |
駐車場 | 有(無料、数台) |
まとめ|妙見温泉 田島本館で味わう“レトロな癒し”
妙見温泉の田島本館は、
- 歴史ある湯治宿ならではのレトロな雰囲気
- 美肌の湯といわれる炭酸水素塩泉
- 川沿いの自然環境でのんびり過ごすひととき
を楽しめる温泉です。
観光地の温泉にはない、静かで素朴な癒し。
「派手さはいらない、ただお湯に浸かりたい」そんな方におすすめの温泉宿です。
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