【指宿】こらん湯レビュー|見つけられるかな?変わった温泉!

公衆浴場

観光地のにぎやかさに少し疲れたとき、ただ静かにお湯に浸かりたいと願う人へ。指宿といえば砂むし風呂が有名ですが、実はそのすぐそばに、地元の人しか知らない“暮らしの温泉”があります。

それが「こらん湯」。観光パンフレットにもSNSにもあまり登場しないので見つけること出来るかな?探し当てたら入りがいのある温泉ですよ!今回は、そんなこらん湯を実際に訪れて感じた素直な感想を、誰でも読める言葉でつづってみました。


こらん湯を見つけられるかな?変わった温泉!

※こらん湯は、真正面の建物の裏にあります。真正面のお風呂は共同浴場で会費制になってるため、誰でもが入れる温泉ではない、同じ敷地内に2件の温泉があるのも変わっています。

cocoboo
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通りから細い道に入り歩いて、探さないと分かりにくい場所です、真正面の建物がこらん湯と思いきや、共同湯??・・と書いてあり左奥に回って正面が普通の住宅、右を見たら、ガラス戸に「女」「男」真ん中に入浴料金と書いてて、それでも?状態でした。犬の散歩から帰ってきた経営者の方からここですとよと、聞いてほっと胸を撫でおろしました。

住宅街の奥にある“看板の小さな温泉”

「こらん湯って、どこにあるの?」と聞かれても、観光ガイドではなかなか見つけにくいかもしれません。
場所は、鹿児島県指宿市東方。市街地から少し離れた静かな住宅街の中にあります。

車で行くと、指宿駅からほんの5分ほど。けれど、ナビを頼りに進んでも「え? ここで合ってる?」と不安になるような細い道に入ることになります。


民家が並ぶ通りを進んでいくと、ようやく見えてくるのが、木造の建物と控えめな看板。観光施設らしい派手さは一切なく、「知る人ぞ知る」といった雰囲気がむしろ魅力的です。

初めて訪れる人には「本当にここが温泉?」と思えるほど地味な外観。でも、それが逆に心をくすぐります。
玄関をくぐって、引き戸を開けると、昔ながらの番台。受付にいたおばちゃんの優しい声に、緊張していた気持ちがすっとほぐれました。

大きな観光施設のような華やかさはありませんが、“静けさの中にある温もり”を感じられる場所。
こらん湯は、そんなふうにして旅の空気とは違う、暮らしの匂いをまとった空間として迎えてくれました。

【指宿】こらん湯はどこにある?アクセス・周辺情報

🚃の場合:JR指宿枕崎線二月田駅から徒歩で25分くらい。
🚙の場合:鹿児島方面から国道226号線約1時間くらい
駐車場:10台

こらん湯の良い口コミや評判。

 鄙(ひな)び度抜群、温泉極上

ここは指宿でも広く人口に膾炙した温泉の一つ。住宅街の中にあり、みつけるのに一苦労する。何しろ細い路地の奥にあり、この路地を見逃したら、まず入れない。
 路地の奥に駐車場があり、その前に温泉を管理する人の家がある。ここで入浴料を払い、温泉に入るようになっている。温泉は男女別の入り口になっていて、入り口を入ったらすぐ脱衣場。ここが非常に狭い。だが、浴室は広く、湯船が2つある。
 1つはL字型をしていて、すごく深い。こちらは歩行浴専用の湯船で、泉温はすごく低い。もう一つは四角形でこちらは結構温度が高い。ナトリウムー塩化物泉だが、成分が非常に濃く、すごく温まる。ここは土地の人に言わせると、村之湯と双璧をなす、よく効く温泉だという。
 皆さんに愛される温泉だからだろうが、きれいに使われており、すごく気持ちがいい。お世辞にもいい施設とはいえないが、すごく落ち着く癒し度抜群の温泉である。

はじめての「こらん湯」体験記

湯けむりに包まれた、小さな浴室との出会い

番台で入浴料を支払い、脱衣所へ。ロッカーなどの大きな設備はなく、棚にカゴを置くというシンプルなスタイル。それでもどこか安心できるのは、壁に貼られた注意書きや、木の棚から漂う古いけれど清潔な空気のおかげかもしれません。

浴室の扉を開けた瞬間、ふわっと湯気が顔に触れ、温泉特有のやわらかな香りが鼻をかすめます。お湯の色は無色透明。光の反射でやわらかく揺れる水面に、思わず見とれてしまいました。


肌をなでるようなやさしい湯加減

湯船は大人2〜3人が入ればいっぱいになるくらいの広さ。湯加減は、驚くほどちょうどいい。ぬるめでも熱めでもなく、体温より少し高いくらいの感覚。肌にあたる感触がとてもまろやかで、思わず肩まで一気に浸かってしまいます。

お湯に浸かることで体が温まるだけでなく、呼吸も自然と深くなっていくのを感じました。まるでお湯がこちらのペースに合わせてくれているような、そんなやさしさがありました。

cocoboo
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湯壺の構造が変わってて、四角いのが入ってすぐ右側にあって、真正面にL字型のプールみたいな湯壺っていうより、立った状態で胸の高さまで深さがあるんです!まるで本当の温水プールですよ!足の運動ができて足が軽くなりました。


静けさをわけあうという贅沢

そして何より驚いたのは、「音のなさ」。換気扇の静かな回転音と、お湯が注がれる音。それだけ。周囲の人も、なんとなく声を落として話していて、全体に“静寂を共有している空気”が流れていました。

誰もが“今を邪魔しない”という気づかいを自然にしていて、初めて来たはずなのに「ここにいていい」と思える安心感がありました。

体だけでなく、気持ちまでふわっと緩んでいくような感覚。湯に浸かるというより、“あたたかさの中に浮かんでいる”という表現のほうが近いかもしれません。

こらん湯のお湯の特徴と泉質

透明でクセがないお湯だから、誰でも入りやすい。肌あたりがやさしくて、ぬくもりが身体の芯から広がってくる感じです。

温泉の成分
泉質:塩化物泉
効能:神経病・筋肉痛・関節痛・五十肩・運動麻痺・関節のこわばり・うちみ・くじき・慢性消化器

かけ湯は“ただのマナー”じゃなかった!?

洗い場で体を流していたら、おばちゃんがそばでひとこと。「肩からかけ湯をすれば、体が“お湯に入る準備をしてるよ”て言ってるんだよ」と声をかけてくれました。

確かに、ただ形だけでかけ湯してた私にとっては、これはちょっと目からウロコ。たっぷりめに、首から肩、背中、足へと順にかけてみたら、さっきまで冷えてた体がふんわりゆるんでくる感覚があって、自然と湯船に入る心も整ってきた気がしました。

こらん湯 よくある質問(Q&A)

質問 回答
女性ひとりでも安心して入れますか?浴場内も落ち着いた雰囲気。地元の方も穏やかで居心地がよく、無理なく入れました。
駐車場はありますか?建物前に無料の駐車スペースがあります(台数は限られていますが、回転も早めです)。
備品(シャンプー・石けんなど)はありますか?基本的にありません。地元スタイルの公衆浴場なので、タオル・シャンプー類は持参がおすすめです。
受付・支払い方法はどうなっていますか?料金箱が設置されています。お釣りも用意されていますが、小銭を用意していくとスムーズです。
子ども連れでも大丈夫ですか?静かな空間なので、年齢や時間帯を考慮すれば。脱衣所も十分な広さがあります。

こらん湯は他の温泉と何が違う?

地元の人に溶け込める距離感がいい

こらん湯に入って最初に感じたのは、「歓迎されているけど、干渉はされない」という絶妙な距離感でした。
観光客だからといって特別扱いされることもなく、逆に「誰だろう?」と見られることもない。ただ、隣に居合わせた人たちと、静かに同じ湯を味わっているそれだけで、自然と安心できました。

よくある観光地の温泉では、どこかサービスの空気が強すぎて、くつろいでいるつもりでも、少し気を張ってしまうことがあります。でもこらん湯には、それが一切ない。
誰も“見ていない”のに、なぜかちゃんと守られている感覚があって、それが心地よかったのです。


過剰な演出がないからこそ、思い出に残る

照明の演出もなければ、インスタ映えする装飾もない。アロマの香りも音楽もない。だけど、あとから振り返って「あの温泉、なんだか忘れられないんだよね」と思うのは、間違いなくこらん湯のような場所です。

きらびやかさはない。でも、湯けむりの奥に揺れるタイルの模様や、木造の天井のぬくもりが、妙に記憶に残っている。そんな“静かな記憶の残し方”ができるのも、こらん湯の特徴のひとつです。

旅を終えて数日たった今も、頭の中にふとあの空気感がよみがえることがあります。
派手じゃない。だけど、忘れられない。
そんな場所、実はそう多くはありません。

こらん湯はこんな人にこそすすめたい理由

癒しを探している大人旅にちょうどいい

旅の予定を詰めすぎたとき、あるいは観光の喧騒に少し疲れたとき。そんな“少し立ち止まりたい気持ち”になった大人にこそ、こらん湯はしっくりきます。

ここでは、時間に追われることもなければ、誰かと競う必要もありません。湯に浸かる、それだけ。
でも、それだけなのに「なんだか整った」と思える。
心が慌ただしい日常を送っている人ほど、その“なにもしない贅沢”に気づける場所だと思います。


静かな場所を好む人にとっては、宝もののような温泉

最近はどこに行っても音楽が流れていて、にぎやかな空間がもてはやされがち。
でも、「静けさが欲しい」「音のない時間に身を置きたい」と思っている人にとっては、こらん湯の空気はまさに宝物です。

誰かが静かにお湯をすくう音、風で少しだけ軋む窓の音。そうした“静かな音”だけで過ごす40分は、想像以上に深い癒しになります。
自分の呼吸に気づき、自分の体の温まり方に向き合える──そんな体験は、派手な温泉では味わえないかもしれません。


まとめ|派手さはゼロ。でも、忘れられない理由

こらん湯に行ってみて、派手な演出や特別なサービスがなくても、心に深く残る温泉はあるんだと気づきました。
あの場所には、「見せるための温泉」ではなく、「暮らしに寄り添う湯」がありました。
静かで、地味で、目立たない。けれど、じんわりと沁みてくる。

旅行の中で一番の“ハイライト”だったわけじゃないけれど、一番“心にのこった時間”だった。
そんな感覚をくれる場所が、指宿の住宅街にひっそりとあるというのが、なんだか嬉しいんです。

何も起きない、でも心がゆるむ。その“なにもなさ”が必要なタイミングって、たしかにある。
こらん湯は、そんなときに静かに寄り添ってくれる温泉です。

きっとまた、ふと思い出して、あの小さな湯に会いに行きたくなる日が来ると思います。


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