鹿児島・指宿にある鰻温泉は、地熱を活かした蒸し釜体験や湯けむりに包まれる癒しのローカル線。西郷隆盛(西郷どん)ゆかりの湯としても知られています。
本記事では、アクセスや入浴の様子、蒸し料理体験、歴史スポットの楽しみ方まで、初めて訪れる方にもわかりやすくレビューします。
【この記事でわかること】
- 鰻温泉の実体験レポート
- アクセス・駐車場・基本情報
- 鰻温泉の泉質・効能
- 名物蒸し釜体験
- 湯けむりフォト撮影・せごどん愛犬さがし
- 鰻温泉の歴史とせごどん伝説
鰻温泉ってどんなところ?

指宿の市街地から車で15分ほど離れた鰻池の辺にある鰻温泉。
カルデラ湖である鰻池は、周囲を緑に囲まれた静かな湖で、風が吹けば水面がゆらりと揺れて、風に揺れるススキがサワサワ…まるで絵に描いたような景色が広がります。
ほんのり立ちのぼる湯けむり。「ここで合ってる?」と一瞬戸惑うかもしれませんが、それもまたローカル感あふれる醍醐味です。
鰻温泉へのアクセス・駐車場・基本情報
アクセス方法 | 時間 | 備考 |
車(指宿駅~) | 約15分 | 鰻池方面・無料駐車場あり |
バス | 焼く25分 | 鰻温泉停留所すぐ |
施設名 | 区営鰻温泉 |
住所 | 鹿児島県指宿市山川成川6517 |
TEL | 0993-35-0814 |
営業時間 | 6月~9月 8:00~13:00、15:00~20:00 ※受付終了 19:30 10月~5月 8:00~20:00 ※受付終了 19:30 |
料金 | 大人(中学生以上):300円 小学生:100円 乳幼児:50円 |
定休日 | 毎月第1月曜日(祝日の場合は翌月曜日) |
駐車場 | 3箇所(無料) |
いざ入浴!まるで昭和にタイムスリップ
入り口から癒しが始まる

番台のおばちゃんが、「いらっしゃ〜い。ごゆっくり~」、なんかほっこり!
入口の引き戸をガラガラっと開けると、目の前にせごどんが!
古いところかなと思っていたけど、綺麗に整頓された昔ながらの脱衣所でした。以前台風で裏山が崩れて、建て直しをしたみたいです。
熱めの源泉が体の芯までじんわり

脱衣所のドアを開けると、もわっと湿気と湯気の匂いが一気に広がる。浴槽は、タイル張りの素朴な造り。大人が4〜5人くらい入ればいっぱい。
試しに足を入れた瞬間、「あっつ!」と思わず声が出る。でも、2分もすると不思議と慣れてくる。お湯は透明で、ほんのり硫黄の香り。肌を包み込むような柔らかい湯ざわり。
壁際では、地元のおばあちゃんたちが世間話の真っ最中。
「どっから来たとな?」と声をかけられ、「鹿児島市内からです」と答えると、
「遠くからよう来たなぁ。お湯は熱かどん、きもっがよかど〜」とにっこり。「遠くからよく来たね、お湯は熱いけど気持ちがいいよ」鹿児島の方言でした。
言葉の響きが、なんだか心に染みていく。観光地にありがちなざわざわ感なんてまったくない、暮らしの中の温泉。この空気感が最高なんです。

実際に入って感じたこと
最初は熱くてびっくり。でも5分もすれば「これぞ本物の湯だな」と納得。浴槽の中から聞こえてくる地元の方々の会話もなんだか和みます。「昨日の雨、よう降ったな〜」みたいな日常のやりとりが、逆に旅情を深めてくれました。
鰻温泉の泉質や効能
♨️泉質:単純硫黄泉・源泉温度88.8°C 加水 かけ流し
♨️効能:皮膚病/神経痛/病後回復などに効果があると言われています。
湯上がりは、名物!地熱の蒸し釜体験

食材持参でワクワク体験
脱衣所を出てすぐ横には、地熱の蒸し釜コーナー。近づくだけでも、ゴーッという蒸気の音と、ほんのり硫黄が混じった蒸し気の香りが鼻をくすぐる。
この日は、地元のスーパーで買ってきたサツマイモ(紅はるか)と卵を持参。
受付のおばちゃんが「ここに入れて15分くらいよ」と優しく教えてくれる。
釜のふたを開けた瞬間、ぶわぁぁっと視界が真っ白!メガネもスマホも一瞬で曇る(笑)。
待つ時間も楽しい
湯けむりに包まれながらのんびり待つ時間もまた癒し。釜のフタを開けたとき、ふわっと立ちのぼる湯気の中から出てきた温泉たまごと芋は、まさに“ごほうび”でした。
「お兄ちゃん、あんたも蒸しよっとか?」と地元のおじちゃんに話しかけられ、
「はい、芋と卵です」と答えると、
「よかよか。蒸したもんはうまかど〜」とニコニコ。
▶サツマイモは水に濡らしてからアルミホイルに包むと、しっとり&甘さ倍増!
▶卵は冷蔵庫から出したてを使うと、半熟に仕上がりやすいですよ!

さつまいも【紅はるか】すっごく甘くてほっくほっく!美味しかったですよ~
ゆで卵は、自分でするゆで卵と違って、香りが濃ゆ~い
鼻にふぅんわ~りと、ほのかな硫黄の香りがついて、これがまた格別!最高にうまっかったです!「みんな、いっどたべっみやんせ!」(みんな、一回食べてみてください!)独特な鹿児島弁です。
旅先で、自分で作った“天然スチーム料理”を味わえるって、なかなかできる体験じゃないですよね。
湯けむりフォトと、せごどんの愛犬探し

せごどんの愛犬No,1 シロ
湯けむりが生み出す、映えスポット
朝の光が差し込む時間や、夕暮れ時の逆光の中、蒸し釜から立ちのぼる湯けむりがまるで映画のワンシーン。
スマホのカメラを構えると、一瞬でレンズが曇って「あちゃ〜!」。でもその曇り越しに見えた釜のシルエットが、逆に幻想的でいい感じ。
13匹のワンちゃん探しも楽しい
敷地内や周辺には、西郷隆盛の愛犬をモチーフにした13匹の犬のオブジェが点在。1匹ずつ名前がついていて、「あ、ここにもいた!」と探すのも一つの楽しみ。
私が見つけたのは、「シロ」と「クロ」。つぶらな瞳でこちらを見ている姿が可愛すぎて、つい写真をパシャリ。
この地を訪れた、せごどんは13匹の犬を飼っていて狩りとかに行ってたそうです。それにあやかって、地区ぐるみの活動でワンちゃん13匹と、鰻池の昔からの活動とか有り様の動きを説明した看板が何箇所かに立っています。完全に観光地化していると思いました。
せごどんの愛犬は13匹あっちこっちいます。探してください!それぞれ名前がついているので楽しいですよ。
鰻温泉の歴史とせごどん伝説

「西郷どんもここで湯治したらしい」と今も地元の人たちが語り継ぐこの場所。
公式な記録はないけれど、湖畔の静けさ、熱めの湯、そして湯けむり。
200年前もきっと、今と同じ風景が広がっていて、西郷どんも同じように肩まで浸かって「ふぅ…」と息をついていたのかもしれません。
きっと西郷隆盛も、この鰻池の静かな景色と、じんわり温まるお湯に癒されたんだろうな…。そんなことを思いながら湯船に浸かっていると、なんだか時代を超えた不思議な感覚に包まれます。
こんな人におすすめ!
タイプ | おすすめポイント |
地元温泉好き | 観光客の少ない静かな雰囲気、レトロ感 |
写真好き | 湯けむりと自然のフォトスポット豊富 |
体験型が好きな方 | 自分で作る温泉蒸し料理が、旅の思い出になる |
歴史ロマンに浸りたい方 | 西郷隆盛との関係が語られる、知る人ぞ知る史跡的スポット |
まとめ|湯けむりと蒸気が織りなす、癒しの時間

鰻温泉は、決して華やかな観光地じゃない。でも、だからこそ感じる温かさがある。
熱めの源泉に肩まで浸かり、地元のおばあちゃんと世間話をして、蒸し釜でホクホクの芋と卵を頬張る。
この“なんでもない幸せ”こそ、ここだけの贅沢。静かな湖畔で過ごすこの時間は、心と体のリセットにぴったり。「せごどんも、ここで同じ景色を見ていたのかな」なんて思いを馳せながら、あなたもぜひ、ふらりと立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
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